いのたまメンタルヘルス会議室/運営日誌
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[隣の税理士さん](2011/06/14(Tue.) 00:15)
私の父は造船関係の小さな会社を経営していた。造船不況の中、急死して、2億円を超える借金が残った。

私たち一家を助けたのは、隣に住む税理士だった。弁護士を紹介してもらい、私たち兄妹3人は相続拒否、最低限の生活を確保するため、母だけが相続するという変則的な形を取った。

何だかんだで、数百万円は返済したらしい。それでも、母の相続分の数%だった。おかげで、私たち兄妹は全員が大学に進学できた。今でも、隣の税理士には深く感謝している。

いちゃもんをつけたがる人はいるもので、この時の対応が「ベストだったのかなぁ?」などと言うわけですね。「じゃあ、どうすれば良かった?」と訊ねると、答えられない。30年以上前の法律の知識が必要だから、50歳以上の弁護士以外、考えつかないと思う。

現時点で手を打てないことに口を出しても、どうにもならない。私だって、人のことではあの時ああしたら良かったのに、とはなかなか言えない。

私にとって何より大事なのは、隣人が助けてくれたこと。もしかしたら、いくらか返済せずに済んだかもしれないが、今さらどうでもいい。最後の催促から20年近く経過し、すでに時効なのだ。

大変だった時に助けてくれた人に感謝の気持ちを持つ。そんな当たり前のことにケチをつけられたくない。


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