私はどれくらい此処に座っていれば気がすむのだろう
此処に初めて来たのは何時だったのか
温かい毛布が一枚おかれ
私は時々その毛布に包まりにくる
地下室への階段はゆるやかで透明で冷たい
地下室の中は静かで孤独で温かい
自分で立たなければ何処にも行かれない
何処にも向っていない
何処にも存在しない
何もほしくない
再び歩き出す日はもう来ない
来ない事に気が付けば楽になる
あの時間は戻ってこない
あの笑顔は戻らない
私は過去の記憶をめぐらせ
自分の選択の過ちを肯定したくなる
何も期待せずただ、歩けばいい
世の中に期待せず歩けばいい
妥協して社会に加われば
幸せなフリができるじゃないか
いつまで此処に座っているのだろう
足が動かない 体が固まっていく
地下室は冷たくて寒くて温かい
かすかに届いている光はみえているだろうか
本当に光は存在したあのか
既にないものをまち続けていないか
光は自分の体でつくりだせるのか
以前はつくっていた気もする
暗闇を照らす方法を知っていたのに
いつまで此処に座っていようか
無機質で孤独な闇の毛布に包まれて
倦怠感の中に埋もれていく
どんな努力もする どんな苦労でもいい
此処から出る手段を
どんな どんな・・・・・ |
|