パンデピスは英語圏のジンジャーブレッドのケーキタイプと似てるけど、モラセスを使うジンジャーブレッドのレシピは近世以降だと思う。ヨーロッパの気候ではサトウキビは栽培できない。
パンデピスはバターも砂糖も使わない。蜂蜜だけでしっとり。買うと高いし、わりと簡単だから自作します。スパイスたっぷり、コショウもアクセントに入れている。癖が強いから、好き嫌いが分かれると思う。
さて、何の検索か忘れたけど、ポーランドにはピェルニクというスパイスと蜂蜜の焼き菓子があることを知った。ドイツのレープクーヘンに似ている。ポーランドはドイツ、ハンガリー、ウクライナなど周辺諸国の食文化の影響を強く受けているらしい。パンデピスによく似たケーキタイプもある。
ロシアでもポピュラーな食べ物らしい。整理してみた。
英語:ジンジャーブレッド ケーキタイプ、クッキータイプの両方。アメリカではクッキータイプを「ジンジャースナップ」と呼んだりする。北米では蜂蜜ではなくメープルシロップを使う場合も。
フランス語:パンデピス クッキータイプは見当たらない。
イタリア語:パンペパート ペパートはコショウのこと。家庭ごとに、かなり違うらしい。
ドイツ語:レープクーヘン 別名ホーニヒ・クーヘン。ケーキタイプあり。クッキータイプはジンジャーブレッド・ハウスと同様、人型があり、クリスマスに小さな家を造る風習がある。
スウェーデン語:ペッパルカーコル クッキータイプは確認できた。ケーキタイプは未確認。
フィンランド語:ビバルカック クッキータイプのみ確認。
ハンガリー語:メーゼシュカラーチ クッキータイプは見つけた。
チェコ語:ペルニーク これもクッキータイプしか確認できていない。
ポーランド語:ピェルニク ケーキタイプ、クッキータイプ両方ある。 チョコレートがけ・砂糖がけがあるのはドイツと同じ。
ロシア語:プリャーニク ケーキタイプは見当たらない。人型も見当たらない。
人型は、もともとは聖体の意味があったらしい。スパイスは高価だったため、クリスマスやイースターなど特別な時期に食べていたのは、どの国も共通。
チェコ語のペルニーク、ポーランド語のピェルニクは呼び名がそっくり。スラヴの言語は共通点が多いというのは本当だなと思う。
粉、蜂蜜、スパイスだけのレシピもある。卵や乳製品のアレルギーがあっても、これなら食べられるはず。
チョコレートがけにすると、バレンタイン・デーにちょうど良さそう。1個ずつテンパリングするのは面倒だから、15〜20センチ位の円形で焼いて、熱いうちに板チョコはりつけてみようかな。
イタリア、ポーランド、ロシアは食べたことない。中東にもありそうな気がする。コンプリートしたくなってきた。
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