参考になりますかどうか、私の病気の経緯と復帰経験をお話しします。
まず経緯。H12年末、顔面神経麻痺で入院。それまでは「うつ」と言うモノを知らず、抑鬱状態が5年ほど続いた末の出来事でした。
顔面神経麻痺完治後、気分の著しい低下と、普段の行動の異常(気力の著しい低下)から、翌H13年1月より精神科へ通院。「抑鬱状態・心因反応」との診断。4ヶ月ほど通院してから、主治医に「仕事復帰可能。ただし一日4時間程度を1ヶ月継続のこと」との「復帰条件診断書」を書いて貰い復職しました。
しかし、職場は当時、この病気に対する理解に乏しく、実際の仕事量は依然と同じ。偏見も多大で、当然のごとく再び病状は悪化しました。また翌5月より休職しました。その後通院も続けるも、症状は悪化。ついに昨年9月「措置入院」を経て、「閉鎖病棟」に入院しました。その後は順調に回復。3ヶ月後の昨年12月に退院、医師と綿密に治療方針を立てて十分な休養を摂り、2月から仕事に徐々に復帰ました。
1年ほどじっくり治療を勧め、減薬を経た今、医師から「寛解(一応の完治)です。」と言われ、現在は服薬なしで3ヶ月以上、通常(?)の生活を維持できています。
ここで2回目の復帰に際し、私がしたこと、協力して貰ったことをお話しします。
2度目の復帰もやはり医師に「復帰可能診断書」を書いて貰い、会社に提出しました。その時に「意見書」なるものも同時に添付していただきました。
私の場合、入院があったので、ソーシャルワーカーという方がおり、医師と会社上司とワーカーさんとで話し合う機会を設けていただき、復職の仕方を細かく決めることが出来ました。結局「4時間勤務・ストレス、危険の伴わない作業から始める」という同じものでしたが、周りに「ある程度の」理解がある点で、前回の復帰とは全く異なりました。
この様なことが出来るのはきわめて希であり、かなり恵まれていたのだと思います。
大事なのは「周囲に理解を求める」事だと思います。自分で言えないのが「うつ」。ならばと、医者やカウンセラーに気分の良いとき出来るだけ相談。また、会社の人事や総務課との連絡は自分の出来る範囲(月に一度)で絶やさないことに尽力しました(会社は週一を要求してきましたが・・)。
「自分が良くなりたい」「病気を治したい」という気持ちを持ち続けることが出来たことも大きな要因と思います。
復帰直後は「リハビリ勤務」を4ヶ月。それから医師と上司と相談しながら徐々に仕事量と内容を充実させていく方法をとりました。(上司に話すのはかなり気を遣いましたが。)それから、自分の症状に関する出版物などを信憑性のあるものに限り、会社に提出するなどのこともしました。(医学会、病院発行のパンフなど。HPの内容を印刷したものは絶対選びませんでした。)こっちが会社を教育したわけです。これはごく最近出来るようになったことなので、出来ないうちは無理しないでクダサイ。職場の雰囲気によっては逆効果かもしれません。
今は職場の人間も「ある程度」理解していただいていますし、自分からも今ではすべての経緯と現在の経過をカミングアウトしております。でも実際偏見に感じることも多々アリ。(気にならなくなったのも「治ってきている証拠」かもしれませんね^^。)でもまだ通院しています。
これから復帰される皆様の一助として、私のこのささやかな経験談が少しでもどなたかの助けになっていればと思う次第です。 |
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